グローバル社会を生き抜く力とは?
今、日本の英語教育改革が進んでいます。 2020年までに小学校で英語が教科化され、 大学入試でも「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能が問われる様になります。
でも、英語力があれば、国際人として通用するのでしょうか?
私は、英語力は1つの要素に過ぎず、 教育の目標として「グローバル・コンピテンス」(グローバル社会を生き抜く力)を 育てることに力点を置くべきだと考えています。
具体的には、相手を尊重しつつ自分の意見を論理的に述べ、目的に向けて誰とでも協働して取り組める力…と言ったらいいでしょうか。
先日、東京大学で開催されたシンポジウムに参加してきました。 その中で、ハーバード大学教育大学院プロジェクト・ゼロ主任研究員のDr. Veronica Boix Mansilla氏はグローバル・コンピテンスを育てるには、以下の5つを要素が必要だと話していました。 ①世界を探求する:地球上の自分がいる場所を理解する力 ②他者の視点にたつ:他者の生活を理解し、自分の生活を他者と共有する力 ③アイデアを伝え合う:様々な方法を使い、相手を思いやりながら対話を進める力 ④行動する:より良い未来を見据えて、それが実現できる様に日常生活の中で行動する力 そして ⑤学術的で学際的な理解:①~④を指導する教師の力
日本の乳幼児教育では、遊びや生活の中で、②③④の要素は取り入れられていると思います。 しかし、①や⑤の視点はどうでしょうか?
グローバル社会で通用する人材を育てるには、 英語力の前に、 他者を尊重し、共によりよい社会に向け議論し行動する姿勢が必要であり、 幼児教育においては、大きく教育内容を変えることなく、 教師の意識次第で、その環境を作ることが出来るのではないか、と思うのです。
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